2009年01月06日

金の斧

テーマ:コミュニケーションスキル

 小野君と大野君は、ある企業の情報システム部で働いています。小野君は素直な性格で、人との対話を重視しています。大野君はひねくれた性格で、他者をあまり尊重せず、自分自身の力だけで何事も成功できるという考えを持っています。

 今回、社内システムを統合し、新しいシステムを導入することになりました。開発は他社に発注しますが、メンテナンスは情報システム部門に任されることになりました。社内で扱うデータ量は膨大で、かなり大きな仕事です。データベースの扱いに長けた、知識が豊富な人材が必要となりました。データベースは、オラクルというシェアの大きなものを使うことになりました。

 情報システム部部長の和泉さんは、適任を探すべく、ひとりずつ面談することにしました。
 まずは小野君に面談です。

 和泉さん「あなたはオラクル社の資格、ORACLE MASTER GoldもしくはSilverを持っていますか?」
 小野君「いいえ、持っていません。しかし、データベースに関する知識はこれまで学習してきました。Bronzeの資格を取得しようと只今勉強中です。」
 和泉さん「あなたは正直ですね。習得に対する意欲も感じられます。」
 
 次に、和泉さんは大野君と面談しました。

 和泉さん「あなたは ORACLE MASTER GoldもしくはSilverを持っていますか?」
 大野君「はい、Goldを持っています。」
 和泉さん「あなたは嘘をついてしまいましたね。先程経理部に資格試験の受験状況を確認したところ、昨年Goldの試験に落ちたことが確認できました。この担当を任せることはできません。」
 
 こうして小野君は、和泉さんの指導のもと、順調に成長していきました。大きな仕事を任され、まわりからも信頼できる社員という評判を得ることができました。それにたいして、大野君は…
 
 オープン・イノベーションという考え方があります。これは、従来の自社内で閉鎖的に行っていた研究・開発(クローズド・イノベーション)とは異なり、研究・開発した成果の一部を他社に公開し、他社が発展させた良い部分を逆輸入して取り入れるという手法です。近年、web等の情報網が発達し、様々な分野でより多く出現しはじめた概念です。
 デファクトスタンダード(業界標準)という考え方は、企業間の規格を共有し、インタフェースを合わせることにより、利用者数の分母を大きくすることを目的としたものです。集合知を利用して使い勝手の良いものを選択した結果生まれたものです。
 mixiやyoutubeのように、最近のwebサービスでは、利用料無料のものが増えています。無料にすることでたくさんの利用者を囲い込み、多くの指摘や要望を受け、品質を上げることを目的としています。
 これらの行為は一見自社の利益にかなっていないように見えますが、結果的により品質の高いものを開発できた例です。
 上記は企業目線での考え方ですが、個人の話でも同様の事が言えると筆者は考えます。なるべく多くの人と語り、知識を共有することで、結果的に自分の知識を向上させることが可能となります。

 ジョハリの窓というモデルがあります。これは、下図のように、自分自身と他者との間の“気づき”の状態を可視化したものです。コミュニケーションの円滑な勧め方を考えるために使用します。
johari001

 自分自身の状態、情報について、それぞれ下記の欄にあてはめていきます。
 a.「解放の窓」…自分も他人も知っていること
 b.「盲点の窓」…他者が知っているけれど自分自身がしらないこと
 c.「秘密の窓」…自分だけが知っている、他者には教えていないこと
 d.「未知の窓」…自分も他人もしらないこと
 自己開示することで、窓は下方向に拡がります。また、上司や同僚のフィードバックを得ることで、窓は右方向に拡がります。
a.の窓を拡げ、d.の窓を小さくすることにより、未知の自分を発見し、よりたくさんの“気づき”を得ることが可能となります。 

 オープンマインドで行きましょう。周囲から知識を吸収し、フィードバックを得るには、素直であること、謙虚であることが大切です。
posted by cozyjet at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | イソップ働話
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