2009年01月15日

キツネとツル

テーマ:セルフマーケティング

 紀常さんと都留さんは、化粧品のセールスをしています。紀常さんは活発で大胆な性格、都留さんは誠実で慎重な性格と、対照的な二人でしたが、お互いに自分にない部分を持っている相手を尊重しあっていました。

 ある日、二人には、これまでよりも高い水準で一定販売数の売上を上げるよう、ノルマが課されました。

 紀常さんは、新規顧客の開拓に注力しました。次から次へと見込み客をあたり、新しい客層をつけていきました。
 都留さんは、活発に新しい客先をまわる紀常さんのスタイルをみて、素直に感心しました。

 都留さんは、既存顧客に対して販売数を増やす作戦を考えました。懇意にしている顧客先を訪ね、大口での販売をとりつけました。
 紀常さんは、都留さんの誠実な人間性によって結果につながったのをみて、自分も見習わなければと感じました。

 二人それぞれアプローチは異なりましたが、それぞれ見事に売上のノルマを達成することができました。

 この話は、商品やサービスを販売する企業には当然に捉えられている一般的なマーケティングの考え方ですが、顧客に対してだけではなく、自分自身を商品やサービスと同じように捉え、自分自身を売り込む考え方につなげることができます。 
  
 パレートの法則ロングテールという言葉をご存知でしょうか。

longtail.gif

 パレートの法則はべき乗の法則80対20の法則とも呼ばれ、売上の8割を占めるものは2割の商品であるという経験則に基づき、その主要な商品を如何に大切に扱うかが問われる法則です。
 ロングテールは上記と同様の内容ですが趣旨は真逆で、売上が多くない商品を多数扱い、パレートの法則の2割部分に劣らない売上をカバーしようとする考え方です。
 書店を例にとってみましょう。駅前にある大型書店などでは、売上数が多い書籍を扱います。販売面積が限られているので、当然のようにこの判断に帰結します。一方、書籍販売の大手「Amazon社」では、とにかく莫大な、幅広い書籍を扱います。厳密には売れ筋の書籍も扱っているためロングテールの例としては些か不十分ですが、Amazon社からはロングテール部分の売上が3割ほどに上るとの発表がありましたので、決して侮れない事が十分に窺えます。

 パレートの法則、ロングテールの概念を整理します。上図において、赤い線による閾値から左側の売れ筋商品は「ヘッド」、閾値から右側、それ以外の商品は「テール」と呼ばれています。これらの特徴をそれぞれ箇条書きで以下に記載します。
 ヘッド
 ・売れ筋である。
 ・商品数は少ない。
 ・安定している。
 ・世間によく知られている。
 ・迎合する人口が多い。
 テール
 ・あまり知られていない。
 ・商品数は無数にある。
 ・薄利多売である。
 ・潜在的ニーズがある可能性がある。
 ・一般的ではないが、一部に非常に人気がある場合がある。

 上部記載の図には、ここまでの話であれば横軸を「商品数」、縦軸を「売上」と記載するべきですが、敢えてそのような記述はしませんでした。それには理由があります。
 このべき乗の法則は、経験則上の理由から、現代では様々な分野にあてはめることができます。たとえば、冒頭の物語では顧客数を横軸にとって考えています。ビジネスにおいて、縦軸に「時間」、横軸に「仕事の成果」と捉える事もでき、縦軸に「企業の売上」、横軸に「従業員数」と捉える事もできます。

 前置きが長くなってしまいましたが、ここではこのべき乗の法則を、縦軸に「成果」、横軸に「技術・スキル」と捉えて考えていきます。
 ヘッドにあたる部分は、基盤となる技術やスキルです。それぞれの職業において、基礎はとても重要です。新人教育では社会人として必ず習得しなければならない事を学びます。また、各企業・各部署において、基礎的な技術やスキルは最初に身につけます。
 テールにあたる部分は、基礎から派生した、もしくは別ジャンル・カテゴリの技術やスキルです。ヘッドと異なり他と差別化を図ることができるため、付加価値を生みやすくなります。一見役に立たない事も数多くありますが、潜在的ニーズを抱えていることがあります。
 基礎はとても大切です。基礎部分が会社の売上の根幹を為します。しかしそれだけでは他者との差別化を図れないため、そこにさらに世間一般ではあまり知られていない事や最近世に出てきた新しい事など、アンテナを広くはって学習することが大切です。
 これらは、ハーズバーグの提唱する「衛生要因」と「動機付け要因」理論の考え方にもよく似ています(この話は本筋と離れてしまいますので、別の機会に詳述します)。
 
 このブログでは主にヘッド部分にあたる内容を書いていますが、ところどころで新しいテクニックや時事にあわせた内容を書いていこうと考えています。

 自己研さんにおいて、理想は広く深くですが、個々人が持つ時間には限りがあります。効率よく学習するためにも、自分に今何が足りないか見つめなおし、プライオリティ付けし、パズルを埋めるように学習していければ、よい方法となるのではないかと思います。
posted by cozyjet at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | イソップ働話
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